人魚を撃退したメアリ達は海賊が落とした宝箱を回収した。その中には沢山の財宝と一枚の地図が納められていた。メアリ達はその地図を頼りにある島へ辿り着いた。
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シン
「島だ!島が見えたぞ!」
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メアリ
「やった!地図通りだったね!ボートを下ろして!上陸の準備を!」
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エリザベス
「小さな孤島ですね。無人島でしょうか?」

インガルス
「あの沈没船がここで宝を積んだのは間違いないんだ。とにかく調べてみようぜ。」

シン
「すまん、島の探索はお前たちだけで行ってくれ。私はその間に船の修理をしておく。思ったよりも人魚の攻撃で船体が傷ついていた。」
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アン
「それならあたしも残るよ。探索はメアリ達に任せる。気をつけてね。」

メアリ、インガルス、エリザベスの3人は探索の準備をすませると、手漕ぎボートで島へと向かった。
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シン
「では早速かかるとしよう。」
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アン
「よしきた!」


2人が船の修理に取りかかる頃、メアリ達は島へと足を踏み入れていた。
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エリザベス
「来てみると広いですね。本当に宝はあるんでしょうか。」
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メアリ
「きっとあるよ!メモによればあの船は財宝の運搬の途中で沈んだ。てことはまだ積荷の残りがあるかも知れないでしょ?」
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インガルス
「無人島を中継地点に使うってことは密輸だな。もし宝があれば質は良さそうだ。」
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3人は島を探索する。
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すると丘の上で複数の木箱を発見した。

メアリ
「ビンゴ!」

メアリは木箱へ駆け寄るとロックピックを取り出した。しかし直ぐにある異変に気付く。
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メアリ
「鍵が開いてる。」

インガルス
「何だと?そりゃお前...もしかして」

程なくしてインガルスの嫌な予感は的中した。木箱は全て空だったのだ。中には申し訳程度にラム酒が残されていた。

エリザベス
「あの積荷以外に宝は無かったということでしょうか。」

インガルス
「どうかな、理由は色々考えられるが...」

メアリ
「考えたくないけど...一番有力なのは他の誰かに先を越されたってところだね。」


インガルス
「まぁそういうことだな。」

気を落とすメアリ達。よくあることさと自分に言い聞かせる。気づけば日没が近づいていた。
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メアリ
「今日はここまでにしてキャンプを張ろう。念のため明日また探して何もなければ諦めて出発しよっか。」


3人はキャンプを張りアンが用意した弁当で空腹を満たす。
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エリザベス
「宝...残念でしたね。」

メアリ
「そだね。でもわたしはこの島を探検出来て楽しいよ!知らない島ってだけでワクワクするもん!」

インガルス
「ポジティブなヤツめ...。そうだ!そこのラム頂いちまおう!バカみちまったからには飲まなきゃやってられねぇ!メアリ!久しぶりに飲み比べといくか!」
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メアリ
「受けてたーつ!」
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3人はチェストに残っていたラムを飲み傷心を癒す。程よく酔いがまわり気づけばそのまま朝を迎えた。
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昨日に引き続き島を探索する3人。しばらくして小屋を発見した。

エリザベス
「見て下さい!小屋がありますよ!」
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インガルス
「完全な無人島ってわけじゃないみたいだな。」

コンコン...

メアリ
「誰かいませんかー?」

エリザベス
「この小屋、なにか匂いませんか?」

返事は無かった。中から人の気配も感じない。メアリはドアノブに手をかけ屋内へ入った。

メアリ
「お邪魔しまー......うわ!!」

目に飛び込んできたのは女の死体だった。腹部にナイフを突き立てられている。腐敗の進みからして死後数日といったところか。
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インガルス
「うぅ...ひでーニオイだな。」

エリザベス
「一体どうして....」

メアリ
「とにかく調べてみよう。」

メアリ達は小屋を調べる。すると一冊の手帳を発見した。

インガルス
「これは密輸のスケジュールだな。んーと最後に密輸船がこの島を出航したのが1ヶ月ちょい前、予定では1週間前にも来ているはずだがそっちは受け取りの記録がないな。」
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エリザベス
「あの沈没船は1ヶ月前のものというわけですね。そして次の密輸品は何者かに奪われた。この方はこの島の住民だったんでしょうか。」

メアリ
「この小屋にずっと住んでたとは思えない。きっと密輸品を運び屋に渡す役目だったんじゃないかな。運び屋の船が予定どおりに来ないから待っていたところを何者かに襲われた...。」

インガルス
「決まりだな。宝はそいつらに奪われたんだろう。ご丁寧にこの小屋も金目のモノはゼロだ。もう船に戻ろうぜ。アニー達も待ちくたびれてんだろ。」

メアリは残念そうに小屋を出る。結局この島での収穫は無かったかに思われた。しかし…

メアリ
「見て!落とし戸がある!」
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その扉は草に覆われ長い間人の手が入っていないようだった。3人は期待を込めて扉を開く。その奥は深い洞窟にな っていた。

インガルス
「おお、こりゃ...かなり深いな。」

エリザベス
「下....見えないですね。」
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メアリ
「古いけど縄ばしごがある。降りてみよう。」

3人は息を呑むほど深い縦穴を古びたロープをつたい慎重に降りていく。おそらく久方ぶりの加重にギシギシと悲鳴をあげている。

インガルス
「だ、大丈夫かコレ...」

メアリ
「この高さから落ちたら助からないね」

エリザベス
「え、縁起でも無いこと...言わないで下さい」

インガルスの心配は現実になる。半分ほど降りたところでプツリと切れてしまった。

メアリ&インガルス&エリザベス
「きゃ(うわ)あああ!」

ドボォン!

洞窟の底は地下水が浸み出し小さな地底湖になっていた。
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インガルス
「た、たすかった...」

メアリ
「そもそも3人同時に降りるのが無謀だったんじゃ...」

エリザベス
「と、とにかく進みましょう。もう上には戻れませんし...この水...冷たい...!!」


ノルドであるメアリとインガルスは低温に対し多少耐性があるがブレトンであるエリザベスにはこの地底湖の水温は応えるようだ。

さらに奥へ進むと広い空間に出た。メアリ達の足音が洞窟内に反響する。
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メアリ
「キレイ....」

思わず感嘆の声をあげるメアリ。美しい景色に見とれていたメアリだったが、足下の人骨に気づき臨戦態勢をとる。

メアリ
「気をつけて...何かいる!」

インガルス
「何だありゃ!」
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襲ってきたのは金色に輝く騎士?だった。数で勝るメアリ達だったが洞窟の暗闇と相まって騎士の素早い動きを捉えきれない。

エリザベス
「魔法が効かない!」
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インガルス
「俺が囮になる!トドメを頼んだぞ!さぁ来やがれ!」

インガルスは騎士に対し武器を下ろし無防備な姿をさらす。騎士はここぞとばかりにインガルスへ飛びかかってきた。
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ガキィィン!

間一髪剣で攻撃をガードするインガルス。攻撃が通らなかったことに腹を立てたのか、騎士は執拗にインガルスを攻めたてる。

インガルス
「メアリ!」

メアリ
「はああぁっ!!」

ズバッ!
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騎士の胴体を一閃。インガルスの鼻先をかすめ、メアリの斬撃が騎士の体を切り離した。

インガルス
「あ、あぶねぇ〜。だがナイスだ。」

メアリ
「イングこそ。この騎士が洞窟の番人て感じかな?」

エリザベス
「どうでしょうね。とにかく出口を探さないと...」

インガルス
「こっちから奥へ行けそうだぞ!」

3人は出口を探し洞窟をさらに奥へと進む。すると彼女たちが探し求めたものが、美しい洞窟の景色の中で一際存在感を放っていた。

メアリ&インガルス&エリザベス
「あーーー!」

ようやく見つけた宝箱にテンションが上がる3人。
インガルスとエリザベスに急かされながらもメアリが鍵をあける。
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メアリ
「ドクロ...?でも骨じゃない。キレイなクリスタル。何の結晶だろ。初めてみる...。」
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インガルス
「お前でもわかんねえのか?宝石やら貴金属じゃなきゃ大した収穫じゃねえな。」

エリザベス
「でもあんな強力な番人が守っていたんですよ?きっと何か特別なものに違いありません。」

メアリ
「とにかく船に戻ろう。まずはここを出なきゃ。」

3人はさらに洞窟を進み、何とか脱出することが出来た。船に戻ると修理はすでに終わっていた。

アン
「おーおかえり!どうだった?」

シン
「修理は済んだ。すぐにでも船を出せるぞ。」

メアリ
「それなんだけど...コレ見てよ。」
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エリザベス
「島の地下でこのドクロを守っているかのような怪物がいたんです。ドラウグルやスケルトンとも違う初めて見るタイプでした。」

シン
「ドクロか...何か不思議な感じだ。材質はなんだ?」

インガルス
「宝石マニアのメアリでもわからねぇんだとよ。貴重な鉱石の可能性もあるな。」

アン
「うーん...そのドクロ…どっかで見たことがあるような...。」
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メアリ達は偶然クリスタルスカルを手に入れた。今はまだこのスカルが何をもたらすのか知る由も無い。ノーザンカーディナル号は次の島を目指し再び海へ出る。



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