レディアント洋服店の依頼で首長エリシフに面会したメアリは、そこで出会った見習いの吟遊詩人の少女、エリザベスと共にウィンキングスキーヴァーにいた。

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メアリ
「今日はありがとう。でも本当にいいの?晩御飯までご馳走になっちゃって。」


エリザ
「お礼を言うのはこちらの方です。おかげでターリエ様も上機嫌ですし、洋服店も安泰です。これくらいのお礼はさせて下さい。」


メアリ
「でもエリザの得になるわけじゃないじゃん?何か悪いなぁ。」


そう言いつつもメアリは食べるのをやめない。


アン
「よう、お二人さん。楽しくやってるかい?」
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この宿屋のウェイトレス、アンがやって来た。エリザがアンにモデルの依頼を出したのが今回の依頼の始まりだ。アンがモデルを断り、メアリをエリザに紹介したのだ。


エリザ
「アンさん!この度はありがとうございました。おかげでメアリさんと出会えて本当に良かった。」


メアリ
「私も、報酬も貰えたしアンさんには感謝してるよ。」


アン
「だからアニーでいいって。もう今日の勤務は終わったからさ、私も混ぜてもらうよ。コレは私からのおごり。」


テーブルにワインを置き、アンは二人の間の椅子に座った。
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メアリ
「これ、エヴェットさんの」

アン
「そうだよ。あんたのおかげでウチもエヴェットさんのところからワインの仕入れが出来るようになったのさ。親父さんは相変わらずだけどね。」


メアリは自分の行動が少なからず人のためになっていることを知り、喜びを感じた。三人はお互いの身の上話を語り合った。ワインもすすみ、程よく解放的になった頃。


エリザ
「ところでメアリはどうして海に出たいんですか?何か目的があるの?」


メアリ
「んー、単純に海を冒険したいんだ、自由きままにね。財宝とか未開の地を探して波まかせ風まかせ、時には危険もあるだろうけどそれを乗り越える達成感は他じゃ味わえないと思うんだ。」
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アン
「いいね〜。憧れるね〜そういうの。昔を思い出すなぁ。」


メアリ
「思い出すって、アニーは船乗りだったの?」


アン
「え?あぁ、まぁそんなとこ!それよりホントに今年は焚刑祭中止なんかな?」

アンはワインをあおり、無理やり話題を変えた。二人は違和感を感じつつも深くは考えなかった。


エリザ
「残念ですよね。エリシフ首長は誤解してるんです。焚刑祭は王の死をもてあそぶ祭りではないのに。これはソリチュードの歴史に関わることですよ!」
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アン
「歴史はともかくとしてウチもエヴェットさんのとこも焚刑祭が無いとなると売り上げはガクッと落ちるんだろうな。東帝都社の関税は年々高くなるし、ストームクロークの反乱で税の徴収も厳しくなるし。やってらんないよ。」


メアリ
「みんながこれだけ祭りを望んでるのに中止なんてやっぱりおかしいよ。何とか出来ないかな」


エリザ
「オラフ王の詩歌さえ見つかれば首長を説得出来るかも」


エリザはしまったという顔をして口を閉じた。しかし彼女の嫌な予感は間も無く的中する。

メアリ
「死者の安息所ね。」


エリザ
「だ、ダメですよ!メアリ!あの場所は危険です!」


アン
「なになに?何の話?」


メアリ
「大丈夫!私、腕には自信あるし。うん、決めた!死者の安息所に行ってオラフ王の詩歌を取ってくるよ。晩ご飯のお礼にね。」


アン
「ちょっと!私にもわかるように説明してよ!」

メアリとエリザはオラフ王の詩歌について説明した。その在り処である死者の安息所がどれ程危険な場所なのかも。


エリザ
「アニーも止めてください!メアリはあの場所がどれ程危険かわかってないんです!」


メアリ
「わかってるつもりだよ?でもオラフ王の詩歌があれば焚刑祭出来るかも知れないんでしょ?それに他に死者の安息所を攻略出来そうなあても無い。なら私が行く。行かせて。」


アン
「止めても無駄みたいだね、エリザ。メアリはリスクにビビるようなタイプじゃない。むしろ嬉々として乗り込んでいくタイプさ。私も昔、そうだったからよくわかるよ。」


メアリ
「昔はってアニーはトレジャーハンターだったの?」


アン
「え?あぁ、まあそんなとこ!それよりメアリ、やっぱりアンタ良い奴だね。旅人のアンタがソリチュードのためにそこまでしてくれるなんて気に入ったよ。遺跡の攻略、私も手伝う!」


またもや過去をはぐらかすアンだったが、彼女の突然の申し出にメアリは喜び、エリザは動揺した。


エリザ
「アニーまで!本当に危険な場所なんですよ?万が一の事があったらどうするんですか!」


メアリ
「エリザ、心配してくれるのは嬉しいけど、海に出るって決めた時から命を賭ける覚悟は出来てるよ。簡単に死ぬつもりもないしね!」


エリザ
「わかりました。でも条件があります。出発前に吟遊詩人の大学で学長先生からオラフ王の詩歌について説明を受けて下さい。何の前知識も無しに遺跡に挑んでも無駄に命を落とすだけです!」


アン
「そりゃ確かにそうだね。私ら死者の安息所がどこにあるかも知らないし。」


メアリ
「わかった。じゃあ明日の午前9時、大学前に集合しよっか。アニーはそれで平気?」


アン
「ああ!コルプルスのダンナには休みをもらっとくよ。くぅー、ワクワクしてきた!」
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三人はそれぞれの想いを胸に翌日の朝を迎えた。


アン
「それじゃ行ってくる!ワガママ言ってワルイね、ダンナ!」
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コルプルス
「たまにはいいさ。だが無事に帰ってこいよ!お前はうちの看板娘なんだからな。」
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旅支度を整えたアンは意気揚々と大学へ向かう。すると他の二人は既に到着していた。
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メアリ
「おはよ、アニー。ずいぶん本格的だね!」


アンの装備を見た二人はあまりの本格派ぶりに驚きを隠せなかった。やはり只者ではなさそうだ。だがその分メアリにとっては心強い味方となる。


エリザ
「学長には話を通してあります。わたしはここで一旦失礼しますが、お二人はこのまま中へどうぞ。」
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そういうとエリザはどこかへ立ち去ってしまった。残された二人は不思議そうな表情で大学の中へ進む。


ヴィアルモ
「お前達がエリザベスが言っていた者たちか。死者の安息所は南の山中にある。くれぐれも注意してくれ。」
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メアリ
「そもそもどうしてオラフ王の詩歌が首長の説得に必要なんですか?」
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ヴィアルモ
「エリシフが焚刑祭の中止を発表した時、我々は彼女を説得しようとした。失われたエッダ詩歌集の一部である、オラフ王の詩歌が見つかれば焚刑祭が何世紀も続くソリチュードを称える祭であることを証明してくれると信じている。」
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アン
「エッダ詩歌集?」


ヴィアルモ
「それについてはここにいるジラウドが上手く説明してくれるだろう。後は彼に聞いてくれ。幸運を祈る。」


ジラウド
「私がこの大学の歴史学長のジラウドだ。今度の挑戦者は随分と頼りないな。命を粗末にするもんじゃないぞ?」
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メアリ
「む。大丈夫だよ。必ず見つけて戻ってくるから。それよりエッダ詩歌集とかって何のこと?オラフ王の詩歌は本じゃないの?

ジラウド
「エッダ詩歌集というのはタムリエルの生きた歴史書と言っていいだろう。それぞれの時代の吟遊詩人によってはるか昔から書き加えられてきた。オラフ王の詩歌とは詩人スヴァクニールがエッダ詩歌集に寄稿したものなのだよ。」


アン
「てことはエッダ詩歌集の一部ってことよね?それが見つかってないってことなの?」


ジラウド
「そういうことだ。その詩歌は統治していたオラフ王を非難する内容だった。腹を立てた王はその吟遊詩人を処刑し、全ての写しを焼き払ったのだ。」


アン
「ひどい話だな。」


ジラウド
「だが最近の研究ではオラフ王が吟遊詩人と結託し、真実を隠したものと考えられている。この推測が正しければ、スヴァクニール自身とオラフ王の詩歌はオラフ王自身の埋葬室にある。死者の安息所にね。」




ヴィアルモとジラウドの話を聞き終え、大学を出た二人を先ほど姿を消したエリザが待ち構えていた。さっきまでとは明らかに様子がおかしい。その出で立ちは旅人のそれだ。
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アン
「あ、あんたまさか...」


エリザ
「ハイ!私もお二人について行きます!お二人だけを危険な目に合わせるわけにはいきませんし、吟遊詩人の一人として歴史を調査したいんです。」


メアリ
「昨日自分で言ったこと覚えてる?危険な場所なんでしょ?」


エリザ
「お二人の覚悟を聞いて、私も決めました!役には立たないかも知れないけど...自分の身は自分で守りますから。私も私の目的の為に命を賭けます!」


アン
「どうする?メアリ。ここまで...」


メアリ
「ここまで言われちゃ断れないよね。何かあったらエリザは私たちが護るよ。一緒に行こう!」


エリザ
「ありがとうございます!」
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アンはメアリの判断にニコリと微笑んだ。こうしてメアリ達はソリチュードを出発した。向かうは南、死者の安息所だ。