フロストリーフの海賊を倒し、ノーザン・カーディナル号を手に入れたメアリ。念願の船を手に入れたことで彼女の冒険は大きな一歩を踏み出した。


メアリ
「んー、やっぱり自分の船で迎える朝は違うねー」

メアリは早速マルシアンにノーザンカーディナル号奪還を報告した。


マルシアン
「ま、マジでか...。マジで一人で海賊団を一つ潰したのか...!凄えよあんた!おかげであの二人も帰ってこれたし、ほんと、礼を言うよ」

メアリ
「いやー。それほどでもー。そんなことよりさ!約束...忘れてないよねー?」


マルシアン
「当然だ!この船はあんたのもんさ。好きに使ってくれ!ちなみにカスタマイズはウチで請け負うから何かあったら言ってくれよな。」


メアリ
「カスタマイズ??」


マルシアン
「そっか、そうだよな。あんた恐ろしく強えが船に関しちゃ素人か。いいか?海に出るにはまず船を動かすために乗組員を集めにゃならん。」


メアリ
「ふむふむ。」

マルシアン
「そしてそれにはまずノーザン・カーディナル号に乗組員用の生活スペースが必要だ。」
TESV 2015-09-30 00-02-52-10

メアリ
「それがいくらなの?」


マルシアン
「あんたには恩があるからな。特別価格3,000セプティムでいいぞ。」


メアリ
「さ、3,000!?た、足りない。」

マルシアン
「船の改築には金がかかるんだ。足りないなら稼ぐしかないな。」


マルシアンの言う通り、足りないなら稼ぐしかない。メアリはソリチュードに出て仕事を探すことにした。


屋台広場にて。


メアリ
「スパイス入りのワイン?珍しいね。」

エヴェット・サン
「はい、特製なんです。父が残した唯一の財産です。実際あまりに美味しいのでスカイリムでは他に誰も作ろうとしません。」
TESV 2015-10-04 00-07-44-82


メアリ
「売れ行きはどう?好調?」

エヴェット・サン
「まぁ...そこそこなんですが、今年はオラフ王の焚刑祭が禁止されたこともありあまり芳しくないんです。」


メアリ
「オラフ王の焚刑祭?」

エヴェット・サン
「ソリチュードの伝統的なお祭りでとても楽しいんですよ。私たち商人にとっては書き入れ時なんですが、先日ウルフリックストームクロークに上級王のトリグが殺されたことで首長のエリシフが祭りを禁止したんです。それに...」


メアリ
「残念だね。お祭り、私も見たかったなぁ。それに...何かあるの?」


エヴェット・サン
「肝心のスパイスの積荷を東帝都社が引き留めているんです。荷を下ろすよう説得していただけませんか?」

メアリ
「いいよ。話してみる。」

エヴェット・サン
「ありがとうございます。上手くいったらちゃんとお礼をしますので。」


メアリは東帝都社倉庫に向かった。マルシアンに話せばきっとわかってくれるだろうと思ったのだ。しかし倉庫にいたのは別の人物だった。


メアリ
「あのー...」


ヴィットリア
「うん?ごめん、考え事をしてた。結婚式のプランを立てているのよ。細かい事を色々決めなきゃいけなくて。」

メアリ
「エヴェットさんにスパイスの荷を下ろして貰うように言われて来たんだけど。」


ヴィットリア
「ああ、そうね。関税の2,000セプティムを払うつもりなら、用意しておくわ。」


メアリ
「に、2,000セプティム!?ほ、本気で言ってるの?エヴェットさんがそんなお金払えるはずないでしょ!今だってやっと商売してるのに。」


ヴィットリア
「知ったことではないわ。払えないならこの話は終わりよ。」


メアリ
「え、えーー。(冷たい!冷たいよこの人!)な、何とか負からないかなー...なんて...ダメ?」


ヴィットリア
「ダメなものはダメよ。東帝都社の利益に関わる事だもの。」


メアリ
「利益といえば!ディンティ・スロード号の海賊達をやっつけたのは私だよ?それってあなた達の利益に貢献したことにならないかなぁ?(説得)」

ヴィットリア
「あら、あれはあなただったの。マルシアンから報告は受けてるわ。でもあなたにはノーザンカーディナル号を報酬として渡してあるでしょ?十分じゃないの。」


メアリ
「まぁ...確かに...。でもぉ。」


ヴィットリア
「もう!わかったわよ!積荷を下ろすように手続きするわ。私は忙しいのよ。その代わり、オラフ王の焚刑祭ではワインを振る舞ってもらいますからね!」


メアリ
「本当に?!やったあ!ありがとうございます!エヴェットさんに伝えておきますね!」(あれ?でも今年のオラフ王の焚き刑祭は中止じゃなかったっけ?)



場所は変わりソリチュード。

エヴェット・サン
「本当ですか?よかった。これでまた商売が出来ます。お礼です。受け取って下さい。」


メアリはスパイス入りのワインを二本手に入れた。


メアリ
(本当はお金が欲しかったんだけど...仕方ないか。これはこれで有り難く頂戴しよう。)



エヴェット・サン
「あの、よかったらもう一つ頼まれてくれませんか?」

メアリ
「ちなみにどんな事?」


エヴェット・サン
「私の父、オクティーブの事なんです。こんな事あなたに頼むのは筋違いというか、虫が良すぎるというか。」


メアリ
「あなたのお父さん亡くなったわけじゃなかったの?父が残した唯一の財産なんて言うからてっきり...」


エヴェット・サン
「生きてはいるんですが、朝から酔っ払って働きもせず、昔は傭兵だったらしいんですが歳をとって引退してからは呑んだくれる毎日。挙句にゴロツキから借金までしているようで...何とかして欲しいんです。」



メアリ
「わかった!力になれるかはわからないけど、話してみるよ!」


メアリはオクティーブを探すことにした。それっぽい人物はすぐに見つける事ができた。その人物は日が高いうちから豪快に酒をあおっていた。


オクティーブ・サン
「ウィー。歳を食うってのも悪いもんじゃない。娘が食わせてくれるし、仕事に追われる日々も終わった。お嬢さんに忠告してやろう。賭け事はするな。イルンスカーのせいで俺は借金まみれになっちまった。」

メアリ
(うわ!酒くさ!)「エヴェットさんが心配してるよ。しっかりしてよね。そのイルンスカーっていう人に借金があるの?」


オクティーブ・サン
「酒と賭け事のやり過ぎでな。歳を食いすぎて、もう自分じゃ金を工面出来ない。エヴェットに何とかしてもらわにゃ...。」


メアリ
「エヴェットさんを巻き込まないであげてよ。私からイルンスカーに話してみるから!」
TESV 2015-10-03 23-39-38-43


オクティーブ・サン
「奴は頑固な能無しだ。鉄拳のイルンスカーなんて調子に乗ってる。あんたが何を言っても無駄だよ。」



メアリはイルンスカーの家に向かった。

コンコン...


メアリ
「イルンスカーさーん、いるんすかー?」


鉄拳のイルンスカー
「誰だ。昔そう呼んだ奴の腕をパンチ一発で折った事がある。もちろん手袋の中に蹄鉄を隠していたが。」

メアリ
「ご、ごめん、つい。怒らないで。オクティーブさんの借金を猶予してあげて欲しいんだ。あの人には借金を払う能力がないのはわかってるでしょ?」


イルンスカー
「お前、あのジジイの差し金か。借金は借金。奴か、奴の仲間が払うんだ。だが...そうだな。あんたが俺に殴り合いで勝ったら借金は帳消しにしてもいいぞ。」
イルンスカーはメアリの身体をジロジロ見ながら言った。素手の勝負で勝てそうかどうか値踏みしているのだろうか。

メアリ
「本当!?今回は蹄鉄なんて仕込んでないでしょうね?よーし、勝負だ!」


イルンスカー
「当たり前だ真のノルドとしてそんなことはしない。だが俺が勝ったら俺の女になれ。ではスタート!」

ブオッ!!

メアリ
「ちょ!ちょっと!!ドサクサに何言ってんの!話が違うでしょ!」


イルンスカー
「うるさい!もう賭けは始まってるぞ!」
さっきの凝視はこういうことだったのか。メアリはイルンスカーの意図を読み取り身震いした。いきなりとんでもない条件をふっかけたイルンスカーだったが、彼の大振りな攻撃はメアリにかすりもせず、逆にメアリは一発一発の威力は低いものの的確にイルンスカーにダメージを与えていく。


イルンスカー
(何だよコイツ!強え!)「もう頭きた!こっからが本番だ!コイツをくらえ!」
イルンスカーは隠し持っていたナイフを取り出し構える。それを見たメアリは驚くと同時に若干呆れてしまった。

メリッ...!
TESV 2015-10-03 23-51-51-82

「はぁ。」と小さくため息をつくとイルンスカーのコメカミに一撃!速く、鋭く、イルンスカーの急所を正確に捉えたメアリの蹴りはイルンスカーの戦意を失わせるのに十分な一撃となった。


イルンスカー
「ま、参った!借金はもういい!殺さないでくれ!」

メアリ
「素手の勝負に蹄鉄どころか武器を持ち出すなんて、真のノルドが聞いて呆れるわ!(しかも相手は女の子なのに!)約束どおりオクティーブさんの借金は無しって事でよろしく。」


メアリはイルンスカーを一蹴するとオクティーブの元へ戻った。イルンスカーは最初の威圧的な態度はどこへやら。すっかり自信を無くしてしまったようだ。

メアリ
「オクティーブさん、イルンスカーが借金の帳消しを約束してくれたよ。もうあんな奴と付き合っちゃダメだよ?」


オクティーブ・サン
「何と礼を言っていいのやら。そうだ、昔は腕の立つ戦士だったんだ。ちょっとばかり技を見せてやろう。とあああぁぁあ!!」

オクティーブ・サンが若い頃を思い出し、剣の型を披露しようとしたその時、オクティーブ・サンの全身を電撃が走った。メアリにもはっきり聞こえる程のグキッという鈍い音と共に。


オクティーブ・サン
「アイタタタ!!こ、腰が、腰がぁぁ!」


メアリ
「だ、大丈夫!?いいよ無理しなくて!気持ちだけもらっとくから!ね!」


オクティーブ・サン
「す、すまん。代わりに俺が生きてきて学んだ事を教えてやろう。よく聞け。人生はシラフじゃやってられない!!」


「もうこの人に関わりたく無い。」心の底から思うメアリであった。


つづく。