サールザルから発掘されたマグナスの目それは大学に災いをもたらす危険な物だった。アシュトンは再び現れたサイジック会の者からダンレインの予言者を探すよう依頼される。
ウルリカ
ダンレインの予言者・・・。ゴメン、聞いたこと無い。
他の奴らにも聞いてみよう。
ブレリナ
ダンレインの予言者?聞いた事無いわね。でも噂を聞いたわ。夜中になるとたまに地面の下からうめき声が聞こえるって。七不思議ってやつかしらね。
ウルリカ
ううう・・・やっぱりここにもあるんだ。学校に怪談はつきものだもんね・・・。
怪談ってお前。散々ゾンビとかゴーストと戦ってきたろ。知らないならいいんだ。研究の邪魔して悪かったな。
ブレリナ
ちょっと!時間があれば私の新魔法の実験台になってくれない?実験と言っても危険は無いし、成功すれば野生の力と俊敏さが手に入るわ。
え?実験台?んーまぁいいか。その代わりしっかり頼むぜ。
ブレリナ
ありがとう!ジェイザルゴに頼むしか無いかと思ってたの。でもあいつは元々猫でしょ?それじゃそこに立って。動かないでね。ハッ!
何も起きないぞ。むしろひどく気分が悪いんだが・・・。
頭がクラクラする。ブレリナのやつ。失敗だろコレ!
ブレリナ
お、おかしいわね。何度も試して上手くいっていたのに・・・。時間が経てばよくなるわよ。少し待ってて。
ー四時間後ー
やっと治った!どうなることかと思ったぜ。
ブレリナ
じゃあもう一回。ハッ!
イヤ、もうやめろよ!またどうせ失敗すんだろ!?
ウルリカ
アッシュ・・・。
ブレリナ
何てことなの・・・。
無視かよ・・・ってなんじゃこりゃーー!
なんと俺の体は牛になっていた。ウルリカに話しかけても反応がない。喋れないんだ!
ブレリナ
お、おお、落ち着いて!もう1度やってみるわ!!
ウルリカ
まずブレリナが落ち着いて!
今度は馬!?
犬!?頼むから人間に戻してくれ!!
戻った!
ウルリカ
よかった!アッシュ!
・・・お役に立てて光栄だよ、ブレリナ。
ブレリナ
そんなはず無いでしょ。正直に言って。また一から理論を組み立ててみるわ。迷惑かけちゃったし何か困ったことがあったらその時は力になるわよ。
ー別の日ー
ダンレインの予言者って聞いたことないか?
ジェイザルゴ
ダンレインの・・・何だって?そんな事よりジェイザルゴは今手助けが必要なんだ。
手助け?・・・やな予感がするが言ってみろ。
ジェイザルゴ
ジェイザルゴは懸命に新しい呪文を覚え、新しい事をやろうとしている。それもこれも、ひとかどの魔術師になるためだ。ただジェイザルゴは忙しすぎて新しい呪文を試す暇が無い。呪文を試すのを手伝ってくれれば、いくらか楽になる。
出たよ!また実験台か!?二度とゴメンだね。他を当たってくれ!
ジェイザルゴ
実験台?勘違いするな。ジェイザルゴはお前に巻物を渡す。お前は使って結果を報告する。いい案だと思わないか?
あ、そういう感じ?ならいいよ。巻物をくれ。コイツを使ったら報告に来る。
ジェイザルゴから火炎のマントの巻物をもらった。
ジェイザルゴ
この火炎のマントは特別でジェイザルゴが対アンデッド用に改良したものだ。ちゃんと効果があったか教えてくれ。
わかった。
ー後日ー
ウルリカ
ここ数日ダンレインの予言者の情報を聞き込みしてるけど噂以上のネタは出てこないね。
サイジック会のやつがもっと具体的に教えてくれりゃあな。アークメイジにいつでも会えりゃ聞いてみるんだけど・・・
ウルリカ
アークメイジがダメならミラベルさんは?ここの最高責任者はサボスさんじゃなくてミラベルさんなんでしょ?
それだ!なんで気付かなかったんだ!
俺とウルリカは早速ミラベルを探した。程なく広場にてミラベルを発見。
ミラベルさん!ダンレインの予言者について何か知らないですか?
ミラベル
・・・それはあなたが知る必要の無いモノです。
え?知ってるってことですよね?!どうしても会わなきゃならないんです。居場所を教えてください!(説得)
ミラベル
わかりました・・・。予言者は大学の地下、ミッデンにいます。必要でない限り行くのはやめた方がいいと思いますよ。
ありがとう!ちなみにサイジック会って知ってます?
ミラベル
きわめて歴史の古い教団ということだけ。帝国魔術師ギルドよりもかなり前に創立されたのですが、百年以上活動していないはずです。
ミッデンか。どう思う?ウルリカ。
ウルリカ
そういえば大学の所々に地下への通り口があるよね。そこから行くのかな?
広場の隅に地下へ続く扉を発見。地下へ降りると氷に覆われた地下道が広がっていた。
アンデッドや氷の精霊を倒しつつ奥へ進む。ミラベルがミッデンには入らない方が良いと言ったのはこのためか。しばらく進むと扉がありその奥から声が聞こえる。
???
忍耐は失望へ変わるだけだ。諦め無いのか?よろしい、では入りなさい。
きっとこの奥に予言者がいる。俺たちは慎重に扉を開けた。
???
私を探していたようだな。
ウルリカ
これがダンレインの予言者!?
俺たちの目の前にあったのはエネルギー体とも言うべき青い発光体だった。ダンレインの予言者とは人ではなかったのだ。
ダンレインの予言者
少年よ、お前の努力は無駄だった。もう始まってしまったのだ。だがお前は彼らに何も知らされていないんだろう。お前が何を探すべきか。
あ、あんたを探すように言われたんだ。あんたの見解を聞けって。
ダンレインの予言者
なるほど。だから来たわけか。お前の前に来たサルモールも私に答えを求めてやって来た。自分が破滅への道を歩んでいると知らずに。
サルモールだって?会いに来たのは俺が初めてじゃないのか?
ダンレインの予言者
最初ではない。だが最後にはなり得る。アンカノと名乗る男も私の知識を求めた。問いかけの内容はかなり違ったが。
アンカノだと!教えてくれ。あいつはあんたに何を聞きに来たんだ?
ダンレインの予言者
お前の目的と根本は同じだ。マグナスの目についてだよ。お前は災厄を避けるために動いているんだろう?それにはマグナスの杖が必要だ。
マグナスの杖?それはどこにある!
ダンレインの予言者
様々な出来事が急激に収束しつつある。急がなければならない。今知った事をアークメイジに伝えるのだ。
そういうとダンレインの予言者は消えてしまった。サイジック会のやつといい、肝心のことは曖昧に語りやがって。訳ワカンねぇよ!
ウルリカ
アンカノもここに来てたんだね。何を企んでいるんだろう。
わかんねえ。けど、マグナスの杖を探せってのはわかった。サボスさんに聞いてみよう。
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